心の栄養って何かな?
心の栄養って何か知ってますか?
心の栄養は「ストローク」と呼ばれるもので、人の存在や価値を認めるための言葉や働きです。水や空気や食べ物と同様に、生きていくうえで必要不可欠なものです。
ストロークは本来『撫でる、さする』といった意味があります。
研究では、乳幼児期に母親や直接世話をしてくれる存在が居ない子供は、清潔な環境で、十分な食べ物を与えられて育っても、将来的には、身体的・情緒的に問題を持つことが多いという結果が出ています。赤ちゃんが、世話をする人から普通にしてもらう、触ったり、抱っこをしてもらったり、撫でてもらったりすることは、人が健康的に成長するうえで大切なことなんですね。
ストロークには肯定的なストロークと否定的なストローク、そしてノンストロークがあります。
【肯定的(プラス)なストローク】
・抱っこする・撫でる・抱きしめる・見守る・うなずく・見つめる・微笑む・握手する
・関心を持つ・拍手する・会釈する・尊敬する
・褒める・励ます・挨拶をする・一緒に遊ぶ・話しかける・お礼を言う・賛成する
・認める・許す
【否定的(マイナス)なストローク】
・叩く・つねる・蹴る・押す・見下す・嫌な顔をする・にらむ
・馬鹿にする・叱る・けなす・責める・非難する・反対する・悪口を言う・文句を言う
・強制する・嘘をつく・噂話・蔭口・邪魔をする・侮辱する
【ノンストローク】
・無視・無関心・守らない・仲間外れ・与えない・返事をしない・放り出す・話さない
子供に対して ・抱っこしない・食事を与えない・風呂に入れない・話しかけない
・病院に連れて行かない
もちろん肯定的なストロークが心の栄養にプラスに働きます。子供に対してノンストロークであることは、育児放棄(ネグレクト)となり、この状態が続くと死に至ります。否定的ストロークよりも悪い結果を招きます。
そして人は肯定的ストロークが不足すると、否定的ストロークを求めて補おうとします。ノンストロークであるよりも、否定的ではあってもストロークを求めるのですね。無視・無関心が最も心にはダメージを与えます。
反抗的であったり、文句ばかり言う人は肯定的ストロークが不足しているのでしょう。子供が好きな子に嫌がらせをするのもこの反応かもしれませんね。関心を持って見て欲しいのです。
ストロークは貯めることができます。どんどん貯めていきましょう。人に対して肯定的ストロークを与えられる人は、それだけ肯定的ストロークを受けることが多くなります。人から認められ、自尊心も向上すれば、人に対しても同じように肯定的ストロークを与える機会が増えていくでしょう。逆に否定的ストロークが多い人は、否定的ストロークを受ける機会が増えるでしょう。
「富める者はますます富み、貧しきものはますます貧しくなる」
肯定的ストロークをどんどん人に発して、心の栄養をどんどん貯めていきましょうね。